保障を選ぶときによく出てくるのが「掛け捨て型」と「貯蓄型」という分け方です。どちらが良いか迷う方も多いはず。ここでは違いを整理し、共済との関係も見ていきます。
掛け捨て型と貯蓄型の違い
図:掛け捨て型と貯蓄型の特徴を比較したもの(共済は掛け捨て型に近い)。
掛け捨て型は、保障に絞った仕組みです。積立部分がない分、掛金を抑えやすく、必要な保障を手頃に確保できます。ただし、保障を使わなかった場合、掛金は基本的に戻りません。
貯蓄型は、保障に加えて積立の性質を持つ仕組みです。解約したときに返戻金がある商品もありますが、その分、掛金は高めになりやすい傾向があります。
なぜ掛金に差が出るのか
同じ「保障」と言っても、掛け捨て型と貯蓄型で掛金に差が出るのには理由があります。掛け捨て型は、支払うお金を基本的に保障のためだけに使います。一方の貯蓄型は、保障の費用に加えて、将来戻すための積立部分を同時に払い込んでいくことになります。つまり、貯蓄型の掛金が高めなのは「保障+積立」をまとめて払っているためで、保障そのものが割高だからとは限りません。この構造を理解しておくと、「掛け捨ては安いけれど戻らない」「貯蓄型は高いけれど戻る」という見え方が、それぞれ何を払っているかの違いから来ていることが分かります。
共済は掛け捨て中心
共済は、掛け捨て中心の商品が多いのが特徴です。貯蓄型のような解約返戻金は一般にありません。なお、共済では決算により割戻金が支払われる場合がありますが、これは積立とは仕組みが異なります。「共済で積み立てる」という考え方は基本的に当てはまらない、と理解しておくとよいでしょう。割戻金の仕組みについては共済の割戻金とは?仕組みと受け取り方で整理しています。
「掛け捨て=もったいない」ではない
掛け捨ては「使わなければ戻らない」ため、もったいなく感じる人もいます。ですが、掛け捨ては必要な保障を手頃な掛金で確保するための合理的な選び方です。その分、保障を厚くしやすいという利点があります。保障と貯蓄は分けて考える、という整理の仕方もあります。
実際、「保障は保障、貯蓄は貯蓄」と役割を分けて考える方が、それぞれの目的に合った手段を選びやすくなります。保障は、万一のときに必要なお金を、必要なときに受け取るための備えです。貯蓄は、将来に向けて自分のお金を積み増していくものです。両者を一つの商品でまとめると分かりやすい反面、内容が複雑になり、見直しがしにくくなることもあります。掛け捨てで保障を確保し、貯蓄は預貯金など別の手段で行う、という分け方は、それぞれを必要なときに調整しやすいという利点があります。
目的別に考える
どちらが向くかは、何を重視するかによって変わります。一般的な考え方の目安を整理します。
・手頃な掛金で、必要な保障をしっかり確保したい場合は、掛け捨て型が合いやすい ・保障を持ちながら、将来に向けた積立も一つの契約でまとめたい場合は、貯蓄型が選択肢になる ・ライフステージの変化に合わせて保障を見直していきたい場合は、調整しやすい掛け捨て型が扱いやすい ・どちらか一方に決めず、掛け捨てで保障を厚くしつつ貯蓄は別に行う、という組み合わせも現実的
いずれの場合も、掛金や解約時の扱い、保障の上限などは商品によって異なります。検討する際は、同じ条件にそろえて見比べることが大切です。
どちらを選ぶ?
「手頃な掛金で保障を厚くしたい」なら掛け捨て型、「保障しながら積み立てたい」なら貯蓄型が向きます。掛け捨てで必要な保障を確保し、貯蓄は別の手段で行う、という組み合わせも現実的です。得か損かではなく、目的に合うかで選んでください。
まとめ
掛け捨て型は保障に絞って掛金を抑えやすく、貯蓄型は積立性がある分掛金が高めです。共済は掛け捨て中心で、積立性は一般にありません。どちらが優れているかではなく、自分の目的(保障重視か、積立も兼ねるか)で選ぶのが基本です。