ひとくちに「共済」と言っても、実際にはいくつもの種類があります。名前が似ているものもあり、違いが分かりにくいと感じる方も多いはずです。ここでは、主な共済の種類と違いを整理します。
共済は「種類」で運営主体と加入対象が変わる
図:代表的な4つの共済と、それぞれの運営主体・特徴の俯瞰図。
共済は、協同組合や労働組合などが組合員のために運営する相互扶助の制度です。ここで大切なのは、「どの共済か」によって、運営する団体も、加入できる対象も変わるという点です。保険のように広く一般へ提供されるのではなく、「その団体の組合員であること」が前提になることが多いのが特徴です。
そのため、共済を選ぶときは「どれが一番お得か」よりも先に、「自分がその共済に加入できるか」を確認するのが出発点になります。
主な共済の種類
都道府県民共済(県民共済)
各都道府県の生活協同組合などが運営する共済です。その地域に住んでいる、または働いている人などが対象になることが多く、地域に根ざしているのが特徴です。
こくみん共済
全国規模の労働者の協同組合が運営する共済です。組合員として加入する仕組みで、幅広い保障が用意されています。
JA共済
農業協同組合(JA)が運営する共済です。組合員とその家族などが対象とされ、地域のJAを通じて取り扱われます。
CO-OP共済
生活協同組合(生協)が運営する共済です。生協の組合員が対象で、日常の買い物などで生協を利用している人に身近な存在です。
職域・団体の共済
労働組合や職場の団体などが、その構成員のために運営する共済もあります。加入できるのはその団体に属する人に限られるのが一般的です。
違いを見るときのポイント
種類ごとに違うのは、主に「運営主体」と「加入対象」です。掛金や保障の内容も共済ごとに異なりますが、まず確認したいのは「自分が加入対象に当てはまるか」です。ここが合っていなければ、内容を比べる前に検討の土台が成り立ちません。
名称が似ていても運営している団体は別なので、手続きや問い合わせ先を取り違えないよう注意してください。
共済を選ぶときのチェック観点
どの共済が自分に合うかは、求める保障の内容や暮らし方によって変わります。種類を見比べるときは、次のような点をそろえて確認すると、団体ごとの違いが見えやすくなります。
・加入対象:その地域に住んでいるか、組合員になる必要があるか ・保障の範囲:死亡・医療だけでよいのか、火災や自動車までまとめたいのか ・告知の内容:持病や通院歴がある場合に加入できるか ・保障の期間:高齢になったときに保障内容がどう変わるか ・割戻金の有無:決算後に剰余金が割戻金として戻る仕組みがあるか
これらは商品やその年の決算状況によって異なるため、具体的な金額や条件は必ず各団体の最新の正規情報で確認してください。
よくある誤解
共済を「保険の安い版」と捉える人がいますが、両者は運営主体も仕組みも異なる別の制度です。また、共済はだれでも自由に入れると考えられがちですが、実際には地域要件や組合員になる手続きが必要な場合があります。手頃さだけで判断せず、保障の範囲が自分の必要とする備えを満たしているかを確認することが大切です。共済と民間保険は対立するものではなく、共済で基本を備え、不足する部分を保険で補うという併用の考え方も現実的な選択肢になります。
種類別にもっと詳しく見る
代表的な共済については、それぞれ役割の異なる記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
・県民共済の特徴と選び方:地域型(都道府県民共済)に絞り、加入対象や保障の考え方をまとめています。 ・こくみん共済の特徴と選び方:全国型で組合員として加入するこくみん共済の特徴を解説しています。 ・県民共済とこくみん共済の選び分け:地域型と全国型を一対一で比較し、どちらが向いているかを考えます。
まとめ
共済には、県民共済・こくみん共済・JA共済・CO-OP共済・職域の共済など複数の種類があり、運営主体と加入対象がそれぞれ異なります。どれが優れているかを一律に決めることはできません。まず自分が加入できる共済を確認し、そのうえで必要な保障に合うかを見ていくのが、無理のない選び方です。各共済の詳しい違いは、上で挙げた個別の記事もあわせて参考にしてください。